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自分で作る小テストの「3段の問題表」。用語・理由・応用で問いを作り、試験の形に合わせる(用語のクイズは考える問題に広がりにくかった研究から)

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机の上のペンと文房具
Photo: www.Pixel.la Free Stock Photos / CC0 / Wikimedia Commons
AIによる調査公開された研究をAIが調べて整理しました(独自の実験ではありません。出典は末尾)。

自分で小テストを作ると、「〇〇とは何か」という用語の問題ばかりになっていませんか。研究では、用語のクイズは用語の問題には効いても、考え方を問う問題にはいつも広がるわけではありませんでした。この記事では、用語・理由・応用の3つの段で問題を作る表を紹介します。

3行でわかる

  1. 大学の授業の研究で、用語の小テストは定義を問う問題の点を10〜13%上げたが、考え方を問う問題には効果がいつも出るわけではなかった。
  2. 応用レベルで一度テストされた内容は、期末の応用問題で正答率61%(されていない内容は45%)だった。
  3. 1つの単元で「用語・理由・応用」を1問ずつ作り、割合は過去問を数えて合わせる。

01 悩みの正体用語を答える小テストだけで、試験に足りる?

足りないことがあります。用語のクイズは用語を問う問題の点を上げましたが、考え方を問う問題にはいつも広がるわけではありませんでした。

一人で勉強していると、自分で作る問題は「〇〇とは何か」に偏りがちです。作りやすく、答え合わせも簡単だからです。

ところが、試験では「なぜそうなるか」や「この場合はどうなるか」も問われます。この記事では、問題を3つの段に分けて作る表と、その根拠になった研究を紹介します。

02 科学的にわかっていることどんな問題で練習すると、応用問題に強くなる?

応用を問う問題で練習した内容は、別の応用問題でも点が高くなりました。用語だけの練習は用語の問題に効き、考える問題への広がりは弱いか、はっきりしませんでした。

Panら(2019)[1]

神経解剖学と生理学の大学の授業で、授業の前に専門用語の10分間の小テスト(答え合わせつき)をした。最大12週間後の試験で、小テストをした用語の定義を問う問題は、しなかった用語より10〜13%高かった(効果の大きさ d = 0.32〜0.60)。一方、用語の知識だけでなく考え方を問う問題では、効果がいつも出るわけではなかった。

対象: 大学生(2つの授業での2つの実験) / 限界: 授業の中での研究で、一人で勉強する社会人は対象ではない。

Jensenら(2020)[2]

大学の入門生物学の授業で、単元テストで応用・分析レベルの問題として出た内容と、出なかった内容を期末試験でくらべた。教科書を見ずに単元テストを受けた107人では、期末の応用レベルの問題の正答率が61%と45%で、テストに出た内容のほうが高かった。事実を思い出すような低いレベルの問題では61%と61%で差がなかった。

対象: 生物が専門ではない大学生149人 / 限界: 期末の問題は単元テストと別の問題。成績のつく単元テストでの結果で、低い負担の練習テストではない。

Butler(2010)[3]

文章を読んだ後、読み直しをくり返すか、テストをくり返すかをくらべた4つの実験。1週間後の試験では、同じ問題だけでなく、新しく推理が必要な問題や、別の分野に当てはめる問題でも、テストをくり返したほうが成績が高かった。

対象: 4つの実験の参加者 / 限界: 短い文章を使った実験室の研究。

Pan・Rickard(2018)[4]

テストで練習した効果が、別の形の問題に広がるかを調べたメタ分析(たくさんの研究をまとめた分析)。122の実験、のべ10,382人のデータで、全体の効果の大きさは d = 0.40。応用や推理を問う問題には広がりやすく、練習で出なかった内容には広がりにくかった。練習の問題と答え方の形が近いこと、答えに説明を加える練習であることなどが、広がるかどうかを左右した。

限界: 論文の偏りを補正すると、これらの条件がどれもない場合は、多くが「広がりなし」と見積もられた。

Sigayretら(2026)[5]

オンラインの調査サイトで集めた参加者で、テストで練習する群と読み直す群をくらべた2つの実験。答え合わせや、用語と応用の両方の問題を入れたが、あとのテストで統計的な差は出なかった。著者らは、参加者が本気で取り組みにくい環境の問題だと考えている。

限界: 予備的な実験。テストの効果そのものを否定する結果ではないと著者ら自身が書いている。

研究の多くは大学の授業や実験室のものです。資格試験を一人で勉強する社会人が、3段に分けて問題を作った研究は見つかりませんでした。下の表は、研究の傾向をもとにした使い方の目安です。

03 使える表3段の問題は、どう作り分ければいい?

1つの単元について、用語・理由・応用の3つの段で、少なくとも1問ずつ作ります。割合は、試験の過去問を数えて合わせます。

表1 3段の問題表。1つの単元(教科書の1節ほど)ごとに作ります。

段問い方の型例(簿記の「減価償却」)答え方
1 用語「〇〇とは何か」「〇〇を何と呼ぶか」減価償却とは何か見ないで一言で書く
2 理由・違い「なぜ〇〇か」「〇〇と△△はどう違うか」なぜ機械を買った年に、代金の全額を費用にしないのか理由を1〜2文で書く
3 応用「この場合はどうなるか」「どれが当てはまるか」(初めて見る数字や場面で)100万円の機械を5年使う。残る価値を0とし、毎年同じ額を費用にすると、1年目の費用はいくらか(答え: 20万円)計算や判断の手順まで書く

表2 試験の形に合わせる点検表。問題を作る前と、作り終えた後に確かめます。

確かめることやり方表への反映
試験の問題は、どの段が多いか過去問やサンプル問題を10問見て、1〜3のどれに当たるか数える作る問題の割合を、数えた割合に近づける
答え方の形選ぶ形式か、書く形式か、計算か小テストでも、なるべく同じ形で答える
1の用語問題ばかりになっていないか作った問題を数え直す2と3が1問もない単元には、1問ずつ足す

表3 小テストの記録表。段ごとに正解数を分けて書くと、どの段が弱いかが見えます。

日付・単元1 用語(正解/問題数)2 理由・違い3 応用次にやること
例: 10/24 減価償却4/51/30/2理由の問題を解説で確かめ、2日後に3の問題を別の数字で解く
(記入用)///

04 今日からできる小さな一歩3段の問題は、何から作り始める?

今日勉強した1つの単元で、3つの段の問題を1問ずつ作ります。2日後に、教材を閉じて解きます。

1

過去問を10問見て、段を数える

1〜3のどれに当たるかを、問題の横に書きます。

所要 15分

2

今日の単元で、3つの段の問題を1問ずつ作る

3の応用は、教材の例と数字や場面を変えて作ります。

所要 10分

3

2日後、教材を閉じて解き、表3に書く

答え合わせのあと、間違えた問題の解説を読み、その日のうちに解き直します。

所要 10〜15分

05 続けるためのコツ応用の問題が作れないときは?

問題集や過去問の応用問題を、そのまま3段目に使ってかまいません。自分で作ることより、3つの段がそろうことが大事です。

06よくある質問

自分で問題を作る時間がもったいなくないですか?

作るのが負担なら、問題集の問題を3つの段に仕分けるだけでもかまいません。大事なのは、用語の問題だけに偏らないことです。研究では、用語の小テストは用語の問題には効きましたが、考え方を問う問題にはいつも広がるわけではありませんでした。

用語を覚えてからでないと、応用問題は解けないのでは?

用語がまったくわからないと応用問題は解けません。ただ、用語を完全に覚えてから応用に進む必要はありません。1つの単元で3つの段を一緒に練習し、解けなかった段だけを戻って確かめます。

選択式の試験なら、選択式で練習すればいいですか?

練習と本番の答え方が近いほど、練習の効果が本番に届きやすいという分析があります。選択式の試験なら選択式で練習してかまいません。ただし、選ぶ前に答えを自分で思い出しておくと、より確かめになります。

出典

  1. Pan, S. C., Cooke, J., Little, J. L., McDaniel, M. A., Foster, E. R., Connor, L. T., & Rickard, T. C. (2019). Online and clicker quizzing on jargon terms enhances definition-focused but not conceptually focused biology exam performance. CBE—Life Sciences Education, 18(4), ar54. https://doi.org/10.1187/cbe.18-12-0248
  2. Jensen, J. L., McDaniel, M. A., Kummer, T. A., Godoy, P. D. D. M., & St. Clair, B. (2020). Testing effect on high-level cognitive skills. CBE—Life Sciences Education, 19(3), ar39. https://doi.org/10.1187/cbe.19-10-0193
  3. Butler, A. C. (2010). Repeated testing produces superior transfer of learning relative to repeated studying. Journal of Experimental Psychology: Learning, Memory, and Cognition, 36(5), 1118–1133. https://doi.org/10.1037/a0019902
  4. Pan, S. C., & Rickard, T. C. (2018). Transfer of test-enhanced learning: Meta-analytic review and synthesis. Psychological Bulletin, 144(7), 710–756. https://doi.org/10.1037/bul0000151
  5. Sigayret, K., Parmentier, J.-F., & Silvestre, F. (2026). Testing the testing effect on Prolific: When retrieval practice fails to boost learning. Frontiers in Psychology, 17, 1727423. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2026.1727423